Modelon Impact 2024.2リリース概要をご覧ください。 

本日、モデロンは新機能を備えた2024.2リリースを正式に発表いたします。これにより、お客様の時間を効率化し、システムへの洞察を深め、お客様により関連性の高い新しい活用事例をサーチする機能をご紹介できることを大変嬉しく思います。 

本ブログではリリースの概要をご紹介しますが、リリースノートはこちらで確認いただけます。 

ベータ版の新機能 

モデロンはの製品開発チームは、お客様のフィードバックを真摯に受け止め、お客様が求める機能を迅速に提供すべく、努力を続けています。Modelon Impact 2024.2リリースに含まれる新機能をご紹介いたします。これらの機能は現在ベータ版ですが、私たちは常に改良を重ね、完璧な状態を目指しています。これらの機能をお試しになりたいお客様は、アプリケーション設定をオンにするだけでご利用いただけます。*一部の機能につきましては、Modelon Impact Proユーザーのみ利用可能となります。ご了承ください。 

分析ビュー(ベータ版) 

Modelon Impactにデータ可視化専用のスペースが追加されました。ユーザーはモデルビューでグラフを構成することができますが、比較分析を行うために複数のプロットとグラフを同時に構成することもできます。 

分析ビューには、ヒストグラムチャートオプションと積み上げチャートオプションも用意されており、既存の折れ線グラフと散布図のオプションがさらに追加されています。4つのチャートオプションはすべて、動的シミュレーションと定常状態シミュレーションの両方をサポートしています。 

ユーザーは、単一のシミュレーション、またはカスタマイズ可能な複数のシミュレーションの結果を閲覧することもできます。これにより、バッチシミュレーションを行う場合でも、ユーザが必要とする結果を絞り込むことができます。 

実験セットアップ (ベータ版) 

Modelon Impactのマルチランシミュレーションがさらに効率的になりました。ユーザーはパラメータスイープを使用して、複数のシミュレーションを簡単に設定できるようになり、コントローラタイプや初期化オプションなどの構成を比較しやすくなりました。 

また、実行したいケース数と分布パラメータの両方を指定できるため、ユーザーは実験計画法を実行することもできます。

Experiment Setupを最大限に活用するために、Productivity Add-Onを使用して、大規模な並列シミュレーションを短時間で実行することをお勧めします。 

ネイティブキャリブレーションワークフロー(ベータ版) 

モデルをデータセットに対してキャリブレーションするという一般的な使用事例に対応するため、すぐに使えるカスタム関数を新たに構築しました。このワークフローは、キャリブレーションの例やデータ可視化用のカスタマイズ可能なウェブアプリケーションを含むパッケージに含まれています。 

この機能は、Modelon Impact Proユーザーのみが「ON」に切り替えることができます。 

企業アカウント向けのシングルサインオン 

Modelon Impactでは、企業のお客様向けにシングルサインオン(SSO)機能を提供しています。これは、お客様からのご要望の多かった機能であり、弊社としてもご紹介できることを嬉しく思います。現在は企業ユーザー様のみご利用いただけますが、今後はすべてのユーザー様にご利用いただけるよう拡張していく予定です。SSOのご利用確認に関しましては、sales@modelon.comまでお問い合わせください。

ライブラリの概要 

モデロンのライブラリが世界トップクラスのModelicaライブラリであるのには理由があります。私たちは、業界シミュレーションエンジニアのチームを擁し、ご提供する各ライブラリを充実させることで、お客様のモデリングとシミュレーションの可能性を広げることに全力を注いでいます。 

今回のリリースで行った多くのアップデートの中から、一部をご紹介します。 

水素燃料航空機アプリケーションのサポート 

航空宇宙産業チームは、液体水素燃料航空機の実現可能性評価を行うエンジニアをサポートする新しいモデルを導入しました。これらのモデルには、水素燃料ターボチャージャー燃料電池モデルと、モデロンベースライブラリのタンクと統合ガスヒーターを使用した極低温貯蔵による液体水素抽出例が含まれています。このアプリケーションをサポートするために設計された追加機能の詳細はこちらをご覧ください。 

タンクの安全状態を保つため、ヒータ一体型液体水素抽出機を利用する応用事例

熱管理モデリングの改良 

Modelon Impactの熱モデルのロバスト性、計算性能、モデル精度を大幅に改善しました。自動車の熱管理の事例モデルは最新規格に準拠しているだけではなく、空調(ACL)と液冷(LCL)システム間のネイティブな結合のための熱交換器モデルも追加しました。特に作動流体はCO2の場合、臨界点に近接または臨界点を越える動作条件のシミュレーションのロバスト性も向上しています。弊社の熱管理機能をサポートするその他の内容については、こちらをお読みください。 

新しいHXの実装で、ACL冷媒とLCL冷却剤をネイティブに結合。

エネルギーシステム最適化ソリューションのアップデート 

今年初めに、エネルギーシステム最適化(ESO)ソリューションとしてご紹介したことを覚えていらっしゃるかもしれません。化石燃料ベースの暖房と蓄熱式ヒートポンプ暖房を比較する暖房システムを例示する新しいモデルを追加し、この最先端のソリューションをさらに充実させました。ESOと発電所シミュレーションをサポートするその他の機能については、こちらをご覧ください。 

エネルギーシステムの最適化例(熱供給の例) 

アクセス方法と重要ポイント 

Modelon Impact クラウド版(Cloud)のユーザー様は、これらの機能はすでに利用可能となっております。Modelon Impact オンプレミス版(Self-Managed)のユーザー様に於かれましては、当社の担当者がアップデートを予定しており、これらの機能にアクセスできるようになります。 

最新リリースである2024.2では、Modelon Impactに高性能なポスト処理機能、キャリブレーションワークフロー、およびExperimemnt Builder機能が追加され、ユーザーのシミュレーション解析能力が向上しました。前述の通り、これらは概要ですので、2024.2リリースには、他にも多くの機能が追加されています。その他の機能については、Modelon Help Centerのリリースノートをご覧ください。