Modelon 2022.2版 リリース
2022.2版では、これまでで最も大きなリリースの1つである、パブリッククラウド経由でアクセス可能なシステムシミュレーションプラットフォーム、Modelon Impact Cloudのリリースについてご紹介いたします。このクラウドは、生産性の向上、スケーラビリティの改良、そしてデータリソースのホスティングやメンテナンスの必要なく、すべての機能を提供します。また、プライベートクラウドやオンプレミスでのインストールを希望されるお客様にもModelon Impactを提供します。
Modelonリリース2022.2の様々な利点についてご紹介します:
クラウド版Modelon Impactがご利用可能になりました
Microsoft Azure上で動作するModelon Impact Cloudは、新しいエンジニアリングプラットフォームの導入に伴うITの煩わしさからお客様を解放し、同時に、世界のどこからでもチームがコラボレーションし、パワフルなソルバーを活用することを容易にします。Modelon Impact Cloudの主な利点を4つに分類しご紹介します。
- 生産性の向上
- インターネットさえあれば、場所を選ばず、Modelon Impact のワークスペースにアクセスできます。実行時間、モデリングの複雑さ、結果の精度を妥協する必要はありません。
- よりよい意思決定
- プラットフォームの機能とウェブアプリケーションを通じて、専門、非専門に関わらず、同じようにモデルを解釈し、より良い意思決定が可能になります。
- コラボレーションの強化
- モデリングとシミュレーションのワークスペースを一元化することで、チームメンバー、ステークホルダー、およびパートナーとの連携を強化します。
- 柔軟性の向上
- モデルのコーディングを完全にカスタマイズし、APIを使用して既存のツールチェーンとModelon Impactを統合します。
Modelon Impact 新装版のご紹介を動画でご覧いただけます。Modelon Impactの詳細について、デモをご希望の方は、弊社営業までお問い合わせください。
アプリモード
Modelon Impactをご利用中のすべてのお客様は、カスタマイズ可能なパラメータ、データ可視化やプロット機能を備えたアプリとして固定されたモデルを共有するための機能であるアプリモードの使用が可能になりました。アプリモードでは、モデルをエクスポートして同僚やビジネスパートナーと共有することができます。
ユーザーはバインディングされたモデルをアプリとしてインポートし、異なる入力パラメータでモデルを実行することができます。閲覧者は、プロットやグラフなど、あらかじめ定義されたデータ可視化機能を使ってさまざまな実験ができ、モデルを解釈することができます。
ワークスペースのクリーンアップ
ディスク容量にお困りではありませんか?ディスクの空き容量を確保するために、指定した日数より古い結果を削除することができるようになりました。この機能は、ユーザーインターフェースから直接アクセスできます。
手動による再コンパイル
SHIFT+ボタンで、既存のコンパイルモデルを手動で再度コンピレートが可能。HiLやFMUexport, ext dependencies等の特別なケースに使用できます。
Modelon 2022.2版 リリース ライブラリ更新
すべてのModelon Library Suiteライブラリは、Modelon Impact Proのランク内で利用可能です。Modelonのライブラリに、全て、もしくは一部のみのアクセスにかかわらず新たに追加した機能をご紹介をします。
新チュートリアル
- クリーンエアクラフトチュートリアル – このチュートリアルでは、航空機の電動化、燃料消費量、航続距離の関係を調べるためのモデル構築、実験、及び結果を得るまでのワークフローを説明します。Aircraft Dynamics Library、Electrification Library、およびModelon Base Libraryへのアクセスが必要です。Help Centerでチュートリアルをご覧ください。
各種ライブラリの更新情報
- Aircraft Dynamics Library (航空機ダイナミクスライブラリ)
- Airbus A300およびF16航空機のジオメトリが利用可能
- エアロダイナミクスモデルの改良により、シミュレーションのスピードと精度が向上
- Electrification Library (電動化ライブラリ)
- 12V鉛蓄電池のサンプルモデルを提供開始
- バッテリモデルの選択、設定、パラメータ化、検証、サイズ変更に関する新しいドキュメントを追加
- ニッケル水素、リン酸鉄リチウムイオン 、ニッケル酸リチウム、リチウムイオン、鉛蓄電池のコアモデル例の追加
- バッテリパック内の個々のセル間の熱伝達をシミュレートする機能を強化
- Fuel Cell Library (燃料電池ライブラリ)
- ガス離散型加湿モデルの提供開始
- Jet Propulsion Library (ジェット推進ライブラリ)
- JT9D とギヤードターボファンのフラットモデルの新しいサンプル、それぞれブリード付き
- 航空力学と熱力学の構成要素に焦点を当てた流体機械(コンプレッサ)のモデリングとシミュレーショ ンのための Mean Line パッケージの追加
- マップ(Constant と ExternalFile)に基づき且つ質量推定を備えた新しいプロペラモデル
- Vapor Cycle Library (蒸気サイクルライブラリ)
- 蒸発器空気入口温度と霜取りモードに基づき、圧縮機、蒸発器ファンモータ、凝縮器ファンモータを制御する霜取りコントローラを開発
- 新しい産業用冷凍コンプレッサとそのテストベンチを追加し、テストと検証を可能
- キャピラリーサクションライン熱交換器の堅牢性と初期化機能を大幅に改善
- バルブの流量係数を選択可能
- Vehicle Dynamics Library (車両ダイナミクスライブラリ)
- Driver-in-loop (DiL) および Vehicle-in-loop (ViL) モデルのパフォーマンスが大幅に向上し、その結果、ADAS および ViL アプリケーションにおける自動運転向け詳細モデルのターンアラウンド タイムが短縮